健康に対する姿勢、考え方について
受け身でいることと主体的でいること
日本へ完全帰国後、1年間のクリニック勤務を経て、現在は個人事業主として活動をしていますが、
もともと帰国前はアメリカでの就職を希望していました。
が、外国人への就労ビザというのはハードルが高く断念せざるを得ない状況でした。
そこで、日本に帰ってきて、クリニックでの勤務時代に特に後期高齢者の方と多く触れる中で、
予防医学についての考え方の違い
受け身な姿勢に愕然としたのです。
主体的に自分の身体を健康に保つということ
当たり前に聞こえる「今なんとかしたい」「今は痛くないから大丈夫」
しかし、その意識、姿勢は・・・正直6年半アメリカで曲がりなりにもスポーツ医学を学んだ僕にとっては衝撃だったのです。
アメリカは自由診療なので、民間の保険に入っていたとしても、病院にかかるとレントゲンを撮るだけで1−2万円は軽く飛ぶ。だから、なるべく病院にいかないように「予防」の意識がとても強いのです。
しかも、経験上整形外科クリニックや歯科は予約が1、2ヶ月先とかも普通にあります。
身体に痛みを抱えたまま、そんなには耐えられないですよね。
そういった、お金だけでなく時間も費やさなければならない状況は避けたいと思う訳です。
一方、日本は皆保険制度で一定水準の医療は誰でも、しかもかなりの安価で受けることができる。
予約しようがしまいが、大抵のクリニックなら医師が診てくれる。
その環境では、自分の身体の「予防」のためにお金をかけるという意識は薄くなるのも仕方がないでしょう。
自分の健康は自分で維持する時代へ
「自分の身は自分で守る」
これがいよいよ自分の健康についても関わってくる時代に突入しています。
日本政府は医療保険の削減をするにあたり、2025年までに全国の16万床以上のベッドを削減する計画を立てています。
これでは医療難民が増えるといった声も上がっています。
では、そうならないためにはどうするべきか。
そう、未来の自分の身は自分で守る時代になっているのです。
確実に明るい未来に進ませるために
今後の日本の進む方向、今の人々のスタンスを目の当たりにして、そこから開業まではあっという間でした。
「今ではなく、5,10年後、その先の明るい未来に進んでもらいたい」と思い、開業へ。
今思うと、アメリカ時代からスポーツ現場に限らず、その学生の人生を踏まえた対応や相談を受けることがあったのもそういった影響を受けているのかもしれません。
例えば、
- 大学生活ほぼリハビリに時間を費やさなければならず、そのスポーツが大好きで仕方ないのにプレー出来ずに悩み、それが学業にも影響してしまった学生
- 脳震盪の後遺症に悩み、学業はおろか日常生活にも支障が出てきてしまっている学生
- 怪我をきっかけにRelative Energy Deficiency in Sport (RED-S)と言われる過食症や拒食症などになってしまった学生(female athlete triad)など、
僕自身がアメリカで生活したいた時に、このようにその人の人生、生活に深くかかわるきっかけがあったのかとも思う。
そういう子達は自分の今ではなく未来の時間という概念・質にきちんと向き合って、自分のために何をするべきかを真剣に考えていた。
そういうこともあり、ただ物理的な身体ではなく、人の未来への提案をできる機会を仕事にしようと思ったのです。
個人事業主までの経緯
アスレティックトレーナーとしての経験
スポーツの本場でスポーツ医学を学ぶために渡米し、大学に入学してアスレティックトレーナー(ATC)の資格を取得しました。
ATC取得後は、スポーツの本場アメリカの大学などのスポーツ現場にて約3年間勤務しました。
いくらトレーナーとしての立場の体制が整っているとはいえ、簡単なことばかりではなかったのですが、やりがいもあり、非常に充実していました。
さまざまな運動療法や徒手療法に学び、臨床を繰り返す。
いかに、怪我を予防し、怪我後の競技復帰を早くすることができるか、試行錯誤を繰り返す。
アスリートに必要とされ、その保護者からも感謝されるというのはアスレティックトレーナー冥利につきると思います。
しかし、ビザという壁にアメリカでの活動を諦めざるを得ず、日本に帰国。
帰国後は、いかに自分の経験、技術を社会に還元するかを考え、2018年1月に個人事業主としてSyncBodyを開業。
現在に至ります。
ATCであり、個人事業主であり、施術家。
今までの経歴や「アスレティック」トレーナーの資格の響きから「トレーニング」の専門家と思われたり、ダイエットの相談とかされますが、正直専門外。
というか、ダイエットは食生活を改善するだけで、ある程度結果が出ると思ってます。もちろん、最低限の有酸素運動や筋トレも大切ですが、それはよっぽど運動不足の場合。
筋トレより、自分の身体を自在に操れるようになるトレーニング処方をしています。
つまり、道具や設備は必要なく、ほぼ自重でできるもの。
例えば、座った状態で「自分の踵を見つけ、感じることができますか?」と聞くと、「分からない」という人が少なからずいるんです。
文章で見ると「そんなばかな!」って思うかもしれませんが、やってみてください。
生きていく上で、自分の身体がどこにあってどう動くか分からないというのは、死活問題。
おそらく、先祖が狩猟をしていた時代の頃には。
でも、今はそんなことは起こることの方が珍しい。
ある意味、環境が身体の自由を奪っていると言っても過言ではないのです。
そこに必要性を見出した人への「専門家としての提案」が僕の役割です。「必要ない」と言われてしまえば、それまでですが、近い将来需要が出ると信じています。
何故なら、僕が用いる運動療法や徒手療法はアメリカ、ヨーロッパではポピュラーなものだから。
単純です。
北米、欧州はフィットネス業界において10年以上先にあるでしょう。東南アジアのシンガポールなんて日本の25年先を行っていると言われています。
例えば、僕がよくセッションで使うエクササイズで腹圧をコントロールするものがあります。
これも欧米の専門家の間では比較的ポピュラーなメソッドですし、
僕が講師として不定期に開催しているスキンストレッチセミナーも、基礎コースは一般の方でもセルフケアとして利用いただけるような講習内容になっています。
日本の医療技術が遅れているとは思っていません。
ただ、それに対する人々の姿勢が遅れていると思っています。
「ゴッドハンド」なんて言葉が良い例です。
ぶっちゃけ、他力本願丸出しじゃないですか?
もちろん、僕の周りにも開いた口が塞がらないような徒手技術を持った人が数名いますが、
世の中を見渡すと何人の人が神の手と形容されているのでしょうか?
正直、僕自身も稼ぎが少なすぎて、ある日いきなり神さまの手にヒョイっと引っ張られないかなーって毎日思いますけど、
実際そういうわけにはいかない(笑)
自分は変わる!と決心することがスタートライン
たしかに神様か魔法使いでなければ、他人の身体を変えるなんてことはできないでしょうが、そもそも、自分の身体に変化を加えるのは自分自身だと思うことが一歩前進したことになるのです。
その一歩を後押しするのが、僕の役割です。きちんとした方向に背中を押せるように日々精進してまいります。
それでは!
生涯学習
感謝
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