骨盤底筋とは身体のどこにあるのか?どんな役割をするのか?
骨盤はどこにあるのか?(解剖学編)
骨盤は脚の付け根、背骨の土台となる腰にある大きなです。骨盤は「腸骨」「坐骨」「恥骨」「仙骨」の4つの骨から構成されます。背骨は仙骨の上に、両脚は「腸骨」「坐骨」「恥骨」が合わさった寛骨臼という脚の骨の受け皿の部分に繋がっています。骨盤は身体の上半身と下半身を繋ぐというとても重要な機能があります。
骨盤底筋(骨盤底筋群)はどこにあるのか?
骨盤底筋(群)とは、文字通り骨盤の底に位置してます。ハンモック状に位置する筋肉の総称のことです。このハンモックを構成するのが4つの筋肉「深会陰横筋」「尿道括約筋」「肛門挙筋」「尾骨筋」です。骨盤底筋群は複数の筋肉が重なり合うことで、強固な骨盤底を作り上げています。
以前の腹圧の記事でも少し紹介しましたが、
腹腔は「横隔膜」「骨盤底筋群」「多裂筋群」「腹筋群」で構成されており (Diane, 2001)、腹腔内圧(腹圧)を維持するためにも欠かせない筋肉のうちの1つがこの骨盤底筋群です。
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骨盤底筋群の3つの役割とは?
骨盤底筋群には大まかに3つの役割があります。
1つ目は呼吸筋として機能して、適切な呼吸を行うための腹腔内圧の適正を保っています。
2つ目は姿勢筋として、体幹部のインナーマッスルを適切に作用させるための機能です。また、骨盤底筋群は骨盤底で下から内臓を支えている筋肉でもあります。
3つ目が括約筋として、収縮と弛緩をすることで、物体の通過をコントロールする筋肉のことです。骨盤底筋の真ん中を尿道や結腸が通ります。つまり、括約筋として排泄物の通過のコントロールするのが骨盤底筋の役割と言えます。
腹圧が高まった時に、この骨盤底筋が膀胱と尿道を支えることで、尿もれを防ぐことができます。
骨盤底筋群を鍛える効果について
骨盤底筋が正しく機能し、腹圧が適切に高めることができると、先ほどの3つの役割がきちんと確立します。すると、脊椎や骨盤の位置が安定し、骨盤底筋群を含む体幹機能が適正に保たれます。また、尿道、膀胱、結腸といった泌尿器をしっかりとサポートすることで、尿もれなどを防ぐことが期待できます。
骨盤底筋の機能が低下しやすい?
日常生活の中で偏った身体の使い方をしていると、骨盤底筋の機能が低下します。
骨盤底筋が弱る原因は他にも以下のようなことが挙げることができます。
・妊娠
・出産
・肥満
・加齢
・運動不足
・筋力不足など
特に妊娠の際には骨盤底筋群は子宮が特に圧迫する箇所です。さらに通常分娩時には胎児が通るために直径10センチほどに引き延ばされて、骨盤底筋群に大きなダメージが加わります。また、加齢に伴って筋肉が薄くなり、尿漏れ、膀胱炎などの泌尿器の障害を起こしやすくなるのです。
骨盤底筋の役割を実感した体験談
これは実際に目の前で起きたことなのですが、アメリカでスポーツ医療スタッフとして勤務していた時に、クロスカントリーという野山の中で行う長距離走の大会のサポートをする機会がありました。
僕の役割はランナーがゴールエリアにたまらない様に、誘導しながらも体調を崩した選手のケアをするというのが仕事でした。
ゴールした瞬間その場で座り込んでしまう選手、倒れ込んでしまう選手、達成感に溢れた表情でゴールする選手など、ゴールの瞬間は三者三様です。
そんな中、ゴールした瞬間に失禁、尿もれをしてしまう選手が少なくありませんでした。ゴール直後に骨盤底筋を括約筋としてではなく、呼吸筋、姿勢維持筋としての機能をフルに使った結果、括約筋として機能せずに膀胱、尿道のコントロールができなくなっていたと考えられます。
この様に限界まで競技を行うアスリートでさえ、骨盤底筋の括約筋としての機能が低下すると、尿道を押さえることができなくなるのです。その結果で失禁、尿もれということが起きるのです。
パーソナルセッションでの骨盤底筋群への取り組み
SyncBodyのパーソナルセッションでは骨盤底筋群を含めた包括的な筋肉の協調運動を重視しています。
骨盤底筋群に限らず、包括的に身体の機能させることを目的とし、身体の不調の改善を狙っていきます。
パーソナルセッションで得た情報やエクササイズ方法をご自身でもご自宅などで実践することでより、より高い効果を得ることができます。
今まで、体が疲れやすい、マッサージや整体を受けても慢性痛が良くならない(すぐに元に戻ってしまう)方には、パーソナルセッションがオススメです。
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